【フケについて】

   

動物の「フケ」は、私たち人と同じく、古くなった角質がはがれおちたものです。

これは、正常な体の仕組みの1つです。

 

ところが、同じ「フケ」でも何らかの原因によって「フケ」が出ることがあります。

 

病気(たとえば感染症、ホルモンや代謝の異常)や食事の問題によって、たくさんの「フケ」が出ることももちろんありますが、その他に皮膚への刺激で「フケ」がでることもあります。

 

病院に来院された子で、意外とよくあるのがこちらの3つです。

 

①乾燥冬場コタツの中に長時間もぐっていたり、ヒーターの前を陣取ったり…

動物は快適な場所を見つけるのが本当に上手ですよね。これらは、時期が過ぎれば解決することがほとんどです。

    

もう一つは、シャンプー後のドライヤーの熱によるものです…早く乾かしたくて、つい皮膚の近くにドライヤーを当てて、しっかり乾かそうとしてしまいます。皮膚病の子は、この刺激だけでもシャンプー後に炎症やかゆみが悪化することもあります。

皮膚に異常がない子でも乾燥してしまい、せっかくシャンプーしたのに「フケ」がでる、ということがあります。

 

皮膚炎がある子は、よほど寒い時期でない限り、タオルドライ程度にしてあげると良いかと思います。また、ドライヤーを使うときは、風が当たるところに必ず自分の手を当てて、熱くなりすぎないように確認しながら行ないましょう。

 

②シャンプー人用のシャンプーを使っている…ワンちゃんと人では皮膚のpHや皮膚の厚みなどが同じではありません。ワンちゃん用のシャンプーを使ってあげましょう。

 

また、あぶら性でないのに、洗浄力の強いものを使用したりすることでも「フケ」やかゆみが出ることがあります。

      

お家の子に合ったシャンプーを選んであげることが大切です。

 

最後に、シャンプーをした後は必ず保湿をしてあげましょう。保湿効果のあるシャンプーやリンスを使うことは、皮膚のバリア機能にとっても良いことです。その点に関しては、私たちの顔や髪の毛と同じですね。

 

③ブラシ一番多いのが、スリッカーブラシ(針金のチクチクしたものです)によるものです。

スリッカーはもつれ毛をほぐしたりするときには大変便利です。

しかし、通常のブラッシングとして使う際に、一生懸命抜け毛を取ろうとするあまり皮膚に目に見えない傷を付けてしまい、「フケ」やかゆみの原因となることがあります。

思い当たる飼い主さんは、毛のブラシや先の丸いコームに替えて、ブラッシングしてみて下さい。

 

お家の子に、どんなシャンプーを使ったらいいかわからない、いろいろ試したけれど「フケ」やかゆみが見られる等といった場合は、お気軽にご相談ください。